お仏壇の選び方

唐木仏壇

材質による違い

唐木仏壇の代表的なサクラ、黒檀、紫檀についてご説明します。

唐木仏壇 サクラ仏壇
サクラ仏壇

普及品の唐木仏壇の主流はサクラです。堅さが均一で材質が密でやや重く強靱です。元々は淡褐色ですから塗装で赤みがかかった濃い褐色に着色します。紫檀に近い色目に仕上がりますので、一見すると紫檀のお仏壇と見分けがつきません。

唐木仏壇 黒檀仏壇
黒檀仏壇

中高級唐木仏壇の代表が黒檀仏壇です。黒檀は柿の一種で成長が大変遅く、堅く重いのが特徴です。とても高価な材料で、原産地はインドネシア。黒檀の中でもお仏壇には縞黒檀を使用します。黒檀を使用した場合、黒もしくは黒褐色のお仏壇になります。

唐木仏壇 紫檀仏壇
紫檀仏壇

紫檀はマメ科に属します。黒檀同様、成長が遅く、堅く重い高価な材料です。原産地は、ラオス、タイ、ベトナム。紫檀を使用すると、黒に近い赤茶色のお仏壇になります。本紫檀とパーロッサ紫檀があります。

「無垢」と「厚板貼り」と「薄板貼り」

高級銘木である、黒檀、紫檀は、木材そのままお仏壇に使用される訳ではありません。よく、ムク(無垢)という言葉を耳にしますが、「黒檀総ムク仏壇」等と表示されている場合、お仏壇の中まで全部黒檀でできていると思いがちです。しかし、実際には黒檀厚板貼りと考えていただくのが正解です。仏壇公正取引協議会では、3ミリ厚以上の無垢板を芯材に貼ったものを「厚板貼り」と称することとしています。こういった厚板貼りのことを従来は「練り」と称しておりました。

それに対して薄板貼りは0.1~0.8ミリ程度の薄さの板を芯材に貼ったものを言います。従来はこういった薄いものを「貼り」と称しておりました。

さらに、「転写」と言う技術を使って、芯材直接に唐木の木目を印刷する方法や唐木の木目が印刷されたシートを張り付ける方法もあります。これは「黒檀調プリント」とか「紫檀調プリント」と言います。

お客様に簡単に見分けて頂けるように、当店では展示してある全ての唐木仏壇に、正面表面材(台輪、戸板、大戸軸)、主芯材、表面仕上げ、原産国表示を行っております。

黒檀薄板貼り
黒檀薄板貼り

黒檀薄板貼りを輪切りにした状態です。上面と右辺に黒檀が貼ってあります。厚さは0.2ミリ。昔は時間が経つと浮いてきて、一部が水膨れのほうになる事がありましたが、現在では、接着剤の改良により浮いてくることはまずなくなりました。

黒檀厚板貼り(前練り)
黒檀厚板貼り(前練り)

黒檀厚板貼り(前練り)の柱を輪切りにした状態です。上面が厚さ5ミリ黒檀無垢板で、上辺左右に几帳面という細工が施してあります。黒檀厚板貼り柱の場合は、写真のように 無垢板の厚さ分だけ彫刻などの細工を施すことが可能です。正面から見えない横と裏の部分(写真では左右と下)は薄板貼りです。

黒檀厚板貼り(二方練り)
黒檀厚板貼り(二方練り)

黒檀厚板貼り(二方練り)の柱です。上辺と左辺が7ミリ厚の黒檀無垢で板で、どちらの面にも波のような細工が施してあります。薄板貼りでこのような細工を施すのは困難です。

黒檀厚板貼り(三方練り)
黒檀厚板貼り(三方練り)

高級仏壇の戸軸部分などに使う黒檀厚板貼り(三方練り)です。7ミリ厚黒檀無垢板が三方向に貼ってあります。「三方練ってある」などと言う言い方も使います。

黒檀厚板貼り(総練り)
黒檀厚板貼り(総練り)

最高級仏壇の柱輪切り写真です。柱の周り全部を7ミリ黒檀無垢材で貼ってあります。総練りまたは至宝練りとも言います。この柱は左右上辺と左下辺が、几帳面仕上げです。角の断面をWの字型に削って仕上げる事を「几帳面(きちょうめん)」と言います。

鏡面仕上げとオープン仕上げ

お仏壇の中で最近人気なのは、唐木仏壇の「オープン仕上げ」。銘木の質感にこだわった仕上げで、通常の仕上げより、木材の「ザラッ」とした感じを残した仕上げとなっています。オープン仕上げが普及し、今まで当たり前だったつるつるした仕上げのことを「鏡面仕上げ」と呼ぶようになりました。もちろん、見た目の好みで選んでいただければいいのですが、同じお仏壇の場合、オープン仕上げの方が、お値段が若干高くなります。

黒檀鏡面仕上げ
黒檀鏡面仕上げ

従来からあるオーソドックスな仕上げです。磨き上げたような、つるつるとした質感と、光沢があります。

黒檀オープン仕上げ
黒檀オープン仕上げ

最近流行のオープン仕上げです。色合いではなく、質感を見てください。光沢を押さえた木材の質感がよく分かる仕上げです。全体の印象がまろやかになります。印刷やシート、薄板貼りなどでは、この仕上げはできません。高級品の証明でもあるため、このあたりの説得力が流行した理由なのではないかと思います。